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倫理と家族と私            根岸孝一

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倫理と家族と私

茨城県守谷市倫理法人会 会長 根岸孝一氏

根岸氏は、倫理法人会に入会して12年。現在は介護事業を営み、3カ所のデイサービスを運営しています。守谷市倫理法人会では事務長、専任幹事を経て、令和5年9月から会長を務めてきました。今回の講話では、12年間の倫理の学びを、自身の家族や仕事で起きた出来事と重ねながら振り返りました。

最初に語られたのは、長女の不登校です。高校生だった娘が突然学校へ行かなくなり、「まさか自分の子どもが」と戸惑った根岸氏。倫理指導を受けたところ、「子どもは親のしてきたことを繰り返す」という言葉を受け、自身の高校時代を振り返ります。そこで、両親に心配をかけたことを詫びる実践を行いました。その後、娘は自分の道を見つけ、現在は社会人として働いています。

続いて、父親との関係についても語られました。酒を飲むと荒れてしまう父親が、警察に保護されることが度々あり、そのたびに迎えに行く中で、根岸氏には「情けない」「尊敬できない」という思いがありました。しかし倫理指導で、「お父さんは寂しいのではないか」と問われ、自分が父親と過ごす時間を減らしていたことに気づきます。

そこで取り組んだのが、父親への100日間の手紙でした。毎日手紙を書いて送り続けることで、父親との関係にも少しずつ変化が生まれ、以前のように警察から連絡が来ることもなくなったといいます。

さらに、引きこもっていた長男が、縁あって自社で働くことになった経験も紹介されました。働くことを通して家族以外の人と関わり、少しずつ変化していった長男。やがて自分の口から「大学に行きたい」「やりたいことがある」と語るようになりました。根岸氏は、子どもを変えようとするのではなく、自分自身が親との関係を見つめ直すことで、子どもにも変化が起きたのだと感じたといいます。

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また、会長職を務める中で、経営上の苦難にも直面しました。人手不足により事業所の一つを閉鎖する決断を迫られた際には、「ここまで自分がやってきた」というプライドを手放すことができずにいました。しかし相談を通じて、自分の見栄や執着に気づき、思い切って事業所を閉鎖。その結果、経営もスタッフの表情も良い方向へ変わっていきました。

根岸氏は、これまでの経験を振り返り、「倫理は学ぶだけではなく、実践することで初めて気づきが生まれる」と語ります。親子の縦のつながり、仕事での苦難、経営者としての決断。その一つひとつを通して、自分自身の姿勢を見つめ直してきました。

最後に、これから役職を受ける会員に向けて、「はい、喜んで」と一歩踏み出してほしいと呼びかけました。役を受けることで、良いことも苦難もある。しかし、「乗り越えられない苦難はない。その先にはきっと宝がある」。

12年間の倫理の学びを、家族との関係や経営の実践を通して語った根岸氏。講話を通じて、学びを日々の行動に落とし込むことの大切さを改めて感じる時間となりました。